同窓会マジック

男って最低と言われても僕は否定できない人間である。

それはうだる様に暑い夏の夕方のことだった。

僕と親友と言える悪友はその暑さから逃れるように喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいた。
話の内容といえばお互いに女性の影がないこと。
出会いさえあれば。いやいや、恋愛に飢えている女性でないと俺たちなんか相手にされない。

そもそも、恋愛に飢えている女性であっても俺たちになびいてくれるのだろうか?
そんか会話をしながら結露したグラスを傾けアイスコーヒーを飲みタバコを消費していた僕の携帯電話が振動した。

小学校から知り合いの女の子の番号だった。
先日あった同窓会でアドレスと番号を交換したのだった。
要件に全く心当たりのない僕はとりあえず電話に出ることにした。

彼女の話の内容はこうだ。
生理の予定日を過ぎても生理が来ない。
そして、そのことを彼氏に話したところ携帯のアドレスを変えられ電話は着信拒否にされたのだという。

ひどい話だ。
彼氏は避妊も満足にしてくれてはいなかったらしい。

というか、許したのはアナタでしょう、とはつきり言いたかった。
彼に取り入ろうとするから、事が重大になって後悔するのです。
女性は押しに弱い、なんて自己弁護に過ぎません。

泣くのは女性なんですからね。

そんな説教は、電話の向こうには後の祭りではあるが、こんなときどうすることも出来ない。
まず、時間とともに徐々に答えが出るものだ。

シロかクロか・・。

高校の同窓会に出た感想

今年の夏に、高校の同窓会がありました。
田舎出身の私ですが、多くの同級生が東京に出て働いていたり結婚して子供がいたり。
まるで昔に戻ったかのように、時間も忘れて皆と盛り上がりました。

あの頃は、みんな同じ制服を着て、同じ授業を受けて、似たような毎日を送っていましたが、さすがに30手前になると、みんなそれぞれの人生を一生懸命生きていました。
大手企業で働いていたり、専業主婦をしていたり、世界中を飛び回っていたり。
高校卒業以来会っていない旧友も多く、卒業後の話を沢山聞いて、面白かったり、尊敬したり、少しコンプレックスを抱いたり。
でも、やはり旧友は腹を割ってなんでも話せる関係というか。
時間なんて関係ないですね。
みんな違う人生を送ってきたから、様々な異なる経験をして、高校時代とはずいぶん変わってしまったようにも感じました。
でも、自分の核の部分というか、みんなの大事な元になる部分は変わっていない印象を受けました。
大人になることがこわかったり、いやな時期もありましたが、自分の中の変わってはならない部分が変わらず残っていれば、大人になるにつれて経験を積んで、益々良い人間になっていけるのだと感じました。
高校の頃は漠然としていた将来も、今はその将来を生きているわけで。
今後もまた色々と人生は変化していくと思いますが、みんな、自分の核になる部分だけは変わらずにしてほしいし、自分もそうでありたいと強く感じました。
また数年後に、同窓会に参加したいものです。