略奪愛を狙っている

私と、その女友達に限っては、という話だが、自分の彼氏を女友達に紹介することは滅多にない。
もちろん寄ると触ると恋の話に花を咲かせるのだが、実際に女友達と彼を会わせたりはしない。

それはどんなに親しい女友達であろうと、心の底では警戒しているからかもしれない。
彼が自分の女友達に惹かれないとも限らないのだ。

それなのに、なぜ男性は彼女の女友達に会いたがるのだろうか?
興味本位なのか下心なのか、やたらと女友達に自分を紹介するようせがんでくる。

根負けして女友達に引き合わせると、あれほど紹介するよう迫ったにもかかわらず、借りてきた猫のように大人しくなってしまう彼。
わざわざ出てきてもらった女友達の手前、非常に気まずい。

にもかかわらず、また別の女友達に紹介しろとせがむ、彼の意図することは、全く分からない。
多分、品定めだ。
気に入った子がいれば、さっさと乗り換える魂胆があるのだとおもう。

男性の狩猟的な部分の一端なのかも。
女性も似たようなことはあるが、あまりオープンではない。
必ずと言ってよいほど、ウワサが立つ。

ウワサを利用しているのだ。
あの子は彼氏いるけど、あなたの事が気になっているらしいという程度のものである。
そうすると男性は、意識してくるものなのだ。

気になっていると言われて、何も感じない男性はいないと言ってよい。
風俗経験の長い女性ほど、男性を褒めて自分のペースに巻き込むと聞いたことがあるが、まさに男性を落とす基本なのだろう。

おじが残した恋愛小説

おじが、逝ってしまったのは今年の春のことでした。
おじは、私の父の兄であり、この家の本来の跡取りです。
が、大阪にでてしまったので、、父が家を継いだわけです。

ですが、家を出てもおじは、長男としての威厳があって、家では、おじがかえってくると、母も父も少しピリリっと気持ちを引きしめていたようにおもいます。
そんなおじに私たちもちょっと怖かったような記憶があるのです。
私は、妹と二人姉妹ですが、おじのところは男の子2人の兄弟です。
あとになっておじは、私たちが父の膝にすわったり、あそんだりしているのをみて、羨ましかったのだと行っていました。
でもいとこ達でさえ、父親と遊ばないのですから、たまにしか合わない私たちが遊ぶわけもなかったのです。
そんなおじでしたから、亡くなってから、おばが出した、おじが書いたという恋愛小説にはびっくりでした。
もともと文才があるということは知っていて、小説を書いていたことも知っていましたが、まさか恋愛小説を書いていたとは全く知らなかったのです。
これを書いたのは、学生の頃だったそうです。
東京での生活の中での田舎学生の淡い恋心が綴られている、ちょっと恥ずかしくなる純愛でしたが、おじらしい真面目な恋愛は、時代を感じさせるものでしたが、文章がとってもロマンチックで、おじが書いたなんて思えないものでした。
でも、きっと若かりし頃の自分をそのまま鏡に移すように表現しているのだと思うと、もっともっとおじとの時間を作ればよかったと後悔しきりです。