自分のことを知る機会になった旅行

私は大学時代、親からの仕送りに頼りたくなくて、バイトに励んでいた時期がありました。

一人暮らしをして2年目の夏休みに帰省したら母に仕送りをしていた通帳を見せられ、私が一気にお金を引き出してしまうこと、月末にはどのように生活しているのかなど細々と聞かれたのがとても嫌でした。
だから私はそれ以来、親に反発してではないのですが本当に自立してみようと思い、学費以外の費用は自分のバイトで賄うようにしました。
実際に、お金がなく生活が常に厳しい状況でしたが、誰にも頼っていないという優越感が私の心のどこかに合ったのかもしれません。
厳しい生活なりにも楽しく、自分らしく学生生活を過ごしていました。
大学が冬休みに入り、私は成人式を迎えるために実家に帰省したかったのですが、帰省するための旅行費用がないのです。
今までバイトに明け暮れていて、旅費を考える隙間もなく、途方に暮れているとバイト先の先輩がとても良い事を教えてくれました。
最近の旅行は直前割をやっている会社があるから、暮れに入る少し前に帰省して直前割を狙えばいいかもしれないと言ってくれたのです。
どんなに生活が苦しくても、正月にはしっかり親に新年のあいさつもしたい、地元で成人式にも出たい、そんな想いがあり、早速旅行代理店のHPを調べ始めました。
確かに通常の旅費よりも格安で、特に宿なしの往復飛行機のチケットなどは半額以上の値引きもありました。
この価格なら自分でも帰省できるだろうと思い、普段バイトは絶対に休まない分多めに冬休み中休みをいただけることになりました。
こうやって自分のお金で旅行気分を味わえるのも少し大人になった感じがした私。
実家に帰ると激ヤセした私を見て両親が下宿代だけでも少し援助させてほしいと言ってきました。
私の方こそ、少し年老いた両親を心配させてしまった自分に目が覚め、出世払いを必ずするという約束で仕送りの援助を復活させてもらいました。
復路では自分のお金で旅行した気分を少しでも味わおうと寄り道をしました。
そのプチ旅行では未熟な自分を知るいい機会になったと思います。
無理にでもバイトを休ませてもらい、正月に帰省旅行できたことは私にとって大きな転機だったと思います。

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