女性として終焉を迎えた瞬間

結婚して6年目。知り合って8年目。
もう、私の主人は私の一番「旬な時期」を知っています。
そしてそれは主人とて同様で「私が主人の一番の旬な時期」を一緒に過ごし、楽しんできました。

今でも少し形は変わりましたが、私たち二人そして間に生まれた子ども二人の四人家族で毎日を楽しんでいます。
ただ、今年36歳の私。
30歳にしわができたと嘆き、去年シミが出始めてきてさらに落ち込み、それを主人に伝えました。
するとどうでしょう。

主人は全く気にならないと言うのです。
私はすごく気になると言い返したら「女性として終焉を迎えるときって言うのは、そういうのも気にならなくなってしまった時だから、まだお前は大丈夫!」と勇気づけてくれた主人。
なんだか主人が私のことをそう言ってくれるとは思ってもみなかったので、すごく嬉しくて、感動しました。

それからしばらく経ったある日でした。
私が胡坐をかいて、ヨガをしている最中に主人が帰宅しました。
子どもたちはもう寝静まっていたので、起さないようにヘッドフォンをしていたので、物音に気付かず、ヨガを続けていました。

その時に、ふいに背中の肉を寄せるヨガのポージングで、主人の手が伸びてきたのです。
私はとても驚いたのですが、まさか背中の肉をつままれるとは思ってもみなかったので、驚きよりも恥ずかしさや怒りがこみ上げてきました。
さらに、そこに主人からとどめの一発を浴びたのです。

「女性としての終焉を迎えても…仲良くやっていこうな、プヨちゃん。」
私はヘッドフォンを外し、何か言い返してやろうと思ったのですが、確かに自分の背中の肉は半端ない。
そして、それを今までほったらかしに放置し、35歳の背中が恐ろしいことになっていると自覚しているので、項垂れることしかできなかったのです。
もう、私はプヨちゃんと呼ばれても…生涯の伴侶として仲よくやっていけるのであればいいんだ、と悟りを開くしかありませんでした。